4月中旬、Jさんの自宅出産のサポートを行った。
Jさんは初産婦さんで、妊娠初期にゆいから依頼を受けた。
初産婦さんは、まず会ってみて、そして本人の状態やフィーリングをみて依頼を受けるかどうか慎重に判断している。Jさんは20代前半と若く、体力もメンタルもとても健康的な方だった。依頼を受けることにして、自宅健診やクリニック健診で状態を確認していった。
妊娠中のJさんは、手作りなヘルシーなものを食べ、身体作りもしっかりしていて、そして何より物事に対して前向きな方だった。ご主人もとても献身的な方で夫婦関係も仲睦まじいと感じていた。身体的にも精神的にも状態よく経過していて、きっと大丈夫だと思えるようになっていった。
37週の健診で、モニター上はりがあるものの、本人の自覚はほとんどなかった。もしかしたら予定日よりも早いかもしれないと思った。
38週2日夜10時頃、破水したかもしれないと連絡を受ける。
すぐに自宅へ向かうが、まだ本格的な陣痛はきていない様子。破水のチェックをしてみると陰性で、一旦帰宅する。
次の日の朝6時頃、再度破水と陣痛がきたかもしれないということで再度自宅へ向かう。
破水は夜中3時頃にバシャっとしたとのこと。陣痛はきているがまだ余裕がある感じ。
もしかしたら早ければ午後には産まれるかもなんて予想を立てる。サポートメンバーにもいつでもこれるよう待機しててもらう。
7時半、一気に痛みが増強。話ができなくなった。すぐにサポートチームを呼ぶ。
トイレで動けなくなり、そこでそのまま内診するとほぼ10cm開いている。これはすぐにお産になる。
水中出産希望で寝室にプールを設置していたが、まだお湯をはっておらず、プールでのお産は移動もできないし間に合わない。トイレの横にはバスタブがあり、ここでお産しようということになり、お湯を急いではってみる。いざ入ってもらうとあまり心地よくなかったようで、浴槽の中にいたまま立ち上った。そのまま児頭が見え始め、少しずつおりてきて、頭がでてきた。そしてすぐに身体もでてきて8時過ぎにお産となった。
赤ちゃんはすぐにおぎゃ~と泣き出しだし、口の中の羊水を吸引して取り除いてあげながら、身体を拭く。出生3分後にサポートメンバーの一人が到着してくれた。Jさんに赤ちゃんを抱っこしてもらいながら、寝室まで支えつつ歩いて移動。マットレスに横になってもらい、出血を確認。胎盤がでてくるのを確認している際にもう一人のサポートメンバーも到着。ほどなくして胎盤も出てきた。出血量がやや多めだったので止血のための注射を実施。Jさんは気分不良などもなく、赤ちゃんをかわいいかわいいとご主人さんと喜びあっていた。出産後3時間まで状態を確認し、終了となった。
Jさんは初産婦さんであったが、予想を超える超スピード出産だった。
身体作りができており、体力もありかつ柔軟な身体で、本当につるりんと赤ちゃんを産み落としたという感じ。サポートメンバーを呼ぶタイミングが遅くなったことは私の反省点だが、出血が多くとも貧血もなかった彼女は産後の状態も経過良く、私もとても安堵した。
ただ、38週でのお産ということで、赤ちゃんの黄疸値がやや高めで経過していった。光線療法(青い光を当てる治療)をする必要がある場合はクリニックに移動して入院する必要があるが、たくさん母乳を飲んでもらってたくさん尿・便を出してもらい、なんとか治療基準値以下で経過することができた。
今後も二人の経過を診させていただきながら、Jさんファミリーを見守りたいと思う。
ご安産に感謝。ご縁に感謝。