Pさんのお産

11月半ばの自宅出産サポートのお話。

Pさんとの出逢いはゆいクリニック。5人目を妊娠中のPさん、今回初めて自宅出産をしたいということでクリニックを受診、助産院に委託という形で担当させてもらうことになった。

Pさんは4人の子育てもしながら、かつフルタイムでお仕事もしていてとても多忙な印象。そのため身体の状態やメンタルも心配していた。30週頃まで骨盤位(いわゆる逆子)で、逆子体操をアドバイス。35週まで骨盤位の場合、自宅出産は難しいと思っていたが、32週の健診で自然に頭位(逆子ではなくなった)になった為、このまま自宅出産でいこうとサポートを続けた。

通常、日本では産前産後休暇制度を用いて34週頃から産休に入る妊婦さんが多いが、Pさんはアメリカ人で、どこからとるか自分で選択でき、産前とらずに産後に多くとるという妊婦さんもいる。Pさんも産後多く休暇をとるために産前はギリギリまで働くと言っていた。39週の健診の際に、いつまで仕事するか再度確認すると、予定日を超えたら休むとのこと。ギリギリまで働ける体力はすごいなあと思いつつ、そろそろ本格的にお産や赤ちゃんに目を向けてほしいなと思っていた。

予定日ちょうどの真夜中、陣痛が始まったと連絡が。

5人目ということもあり、すぐにサポート助産師にも連絡して同時に向かってもらう。

陣痛は10分以内できており、このまますぐにお産になるかと思ったら徐々に間延びしてきた。

水中出産希望でプールに入ってみるとさらに心地よくなり陣痛が遠のいた印象。

一旦、室内をパパと二人きりにしてみて、休んでみるように促す。

朝になってもまだ陣痛が強くならず、内診をしてみることに。5cm。まだすぐではなさそう。

私たちは朝食を食べに近くにカフェに行くことにした。強くなったらいつでもすぐに戻れるように、車で1分ほどのところのパンケーキ屋さんに行く。自分たちも少し休憩しつつ、経過をみんなで振り返ったりしていた。

1~2時間ほどしてPさんから連絡、痛みが強くなったと。

すぐに自宅に戻り、内診してみると9cm。ついに進んできた。プールに入ってみると、やっぱりいきみ感はこない。また陣痛が遠のく感じ。これはベッドの上でお産したほうがいいかもしれないと思い、ベッドにあがってみてはどうかと提案。Pさんはプールから立ち上がり外に出て、ベッドに移動しようとしたら、一気にいきみ感がでてきて動けなくなった。そしてそのまま立位の体勢で頭が見え始め、首におへそが巻いていたのでそれを首から外してあげて、Pさんの胸に抱き上げ、Pさんに抱っこしてもらいお産となった。

赤ちゃんを抱っこした状態のPさんに、そのままベッドに横になるように促し、赤ちゃんの呼吸を確認し、無事に元気なうぶ声を上げて安堵した。いざ産まれてくるときは一瞬の出来事のような速さだった。

その後、無事に胎盤もでて、やや出血多めだったので止血剤の注射をして出血も落ち着き終了となった。

自宅の環境で産めたことはすごくよかったけど、5人目にして一番長いお産で一番きつかったと話すPさん。でも、産後の回復は一番良いとのこと。

二人とも元気で、無事に産まれてきてくれて本当にありがとう。また1か月健診で会えることを楽しみにしてます。

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